兵庫県で自然養鶏と合鴨農法に取り組んでいるただまき農園です。
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自然養鶏

自然養鶏って何?

薬剤を使わず、なるべく自然に近い方法で鶏を飼うことを、仲間内では自然養鶏と呼んでいます。

自然と言っても「放し飼い」ではなく、土間の上で飼う「平飼い」です。
放し飼いが理想ですが、本当にそこにあるものだけで飼おうとすると、1反に10羽が限度だそうです。
それよりも、まずは薬漬け・人工コントロールの養鶏をやめよう、日光や空気、山の水といった自然の恵みの中で鶏を飼おうということです。

土の上で飼われた鶏が、クチバシで地面をつついてなにやらほじくり出して食べています。
砂浴びをして、好きなだけひなたぼっこをしたりします。そんな風景は見ていて楽しいです。

元々は岐阜県の中島正氏が書かれた「自然卵養鶏法」という本を読んで共感した人がポツリポツリと始めたものが、全国にゆっくりと広がったものです。

合鴨農法でスタートしたただまき農園も、3年目に図書館で上記の本に出会い、これはおもしろそうだと4羽のニワトリを飼って養鶏を始めました。

地元で無駄に捨てられているもの(エサ)を有効に活用できる。
稲作に必要な安全な鶏糞が自給できる。
安全でおいしい、なんといっても新鮮な卵が自給できる。
卵を産まなくなったら、お肉も頂くことが出来る。

と良いことずくめです。

合鴨農法と同じく、百姓が自らその土地にあった飼育方法を創り出すことが出来るということも魅力です。
完全配合飼料メーカーに押しつけられたエサではなく、自分で考えて好きなように配合する自家配合飼料。
今日の鶏はヌカが多めに残っていたから、明日は穀類を増やしてみようか・・・など、百姓が自分で工夫できる。
自給・自立した百姓ほど強いものはありません。

今では100羽ほどの鶏を飼っています。
この冬に鶏舎を増築し、成鶏150羽の規模にしたいと思っています。

エサは

自然養鶏のエサには抗生物質などの薬剤は使いません。

狭い面積に無理してたくさんの鶏を詰め込むから、ストレスなどで鶏の抵抗力が落ちて病気が出るようになり、薬剤なしでは成り立たないのが今の企業養鶏です。

基本的に地域で入手しやすい原料を使います。
ただまき農園で使っている原料です。
市販されている完全配合飼料と比べると、比較にならないほどあっさりしています。

・クズ麦

たつの市は手延べそうめん「揖保の糸」の産地です。ですので小麦栽培が盛んです。
地元で出たクズ麦を、近くの農協から毎年7月ぐらいに1年分を買ってきます。
我が家の穀類はクズ麦が主流です。

・クズ米

家の田んぼから出る分の他に、村の人から頂くことも多いです。
皆さん結構処分に困っているみたいです。合鴨ヒナの餌付けにも使います。

・米ヌカ

いつも農機具を購入している農機具店のコイン精米機から出る米ヌカを分けてもらっています。
単品で配合の材料にもしますし、後述のおが屑と混ぜて発酵飼料にも使います。

・おが屑

知り合いの製材所から頂いてきます。
地元の山で採集した腐葉土と、米ぬか、水を混ぜておくと発酵して食物繊維飼料となります。
弱アルカリ性の飼料なので、鶏の体が酸性化する(病気になりやすくなる)のを防ぎます。
人も漬け物や納豆などの発酵食品を食べると健康にいいのと同じで、鶏も元気になります。
卵の質も良くなります。

・カキガラ

卵の殻を形成する上で欠かせないカルシウムです。

・大豆

ここ1年ぐらいで地元産大豆のクズが入手できるようになり、ありがたく使っています。そのままでは外皮に毒があるので、煮て与えています。貴重な植物性タンパク源です。
相変わらず国産大豆の生産は落ち込むばかりでクズ大豆の入手は難しいですが、ここに来て補助制度の廃止でさらに生産が落ち込みそうです。

・魚粉

タンパクの補給源です。昔と違って今の鶏は品種改良が進み、大量の卵を産むために猛烈にタンパク質を要求します。これは自然養鶏でもヒナは業者から購入しているので避けようがなく、ある程度のタンパクが無いと卵を産みません。昔の鶏なら育雛の仕方を工夫して荒いエサに慣らすことも出来たのですが、今は限界があるようです。
鶏が海のものを食べるのはちょっと不自然で、出来れば使いたくないので大豆へ切り替えたいなぁと思っていたら、上に書いたように大豆が使えるようになってきたので、少しずつ魚粉から切り替えています。が、ゼロにするには大豆を大量に炊かないといけないので、当分は併用が続きそうです。
上で書いたおが屑の発酵飼料も、菌体タンパクと言って、発酵で増えた菌が動物性タンパクとなるという話しもあるのすが、魚粉のかわりになるほどでは無さそうです。

・緑草(緑餌)

これは自然養鶏には欠かせません。
元々の野生の鶏は草をよく食べていたと思います。
ビタミンの補給源でもあります。
草に含まれる色素が卵に移るので、草を多給した鶏の卵は、黄身の色が鮮やかなレモン色になります。
冬場は草が不足するので黄身の色が白っぽくなります。逆に言えばこれが自然の姿です。
ただまき農園では、そこら中に生えている草を刈り取って与えるほかに、スーパーの野菜クズを頂いています。

・残飯

地域にある施設から残飯を頂いてきて、水分を切って発酵させて与えています。
外食産業では無いので、材料にあやしい物は混ざりません。
何より捨てられていた残飯が有効利用できることが嬉しいです。

  
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