地域を流れる栗栖川という川があります。
手延べそうめんの揖保乃糸で有名な揖保川の支流です。
田んぼに水を供給してくれるありがたい川です。
栗栖川は最上流に栗栖池という貯水池があります。小型のダムのような池です。
栗栖池が出来る前は、栗栖川は水無し川と言われるくらい乾ききった川でした。
それが栗栖池ができてから、安定して水が流れるようになりました。
その栗栖池の水門を管理している組合のメンバーをしています。
流域の集落から数名ずつ地区を代表して参加しています。
どんなことをしているか、といえば、池の水量をにらみながら、水門をどのくらい開けるかを日々調整しています。
(実際に作業をされているのは役員の方々です。本当にお疲れ様です。)
じゃんじゃん流せるほど潤沢でも無いので、その調整はのちのちの水利用計画を左右する重要なものです。
水無し川なので、常に少しは流しておかないと、いざ田んぼに使いたいと思っても、乾いた状態では地域の下流まで水が到達するまで10日ほどかかってしまうそうです。
今日は雑談のような話の中で興味深いことを聞きました。
僕は全く知らなかったのですが、この川の水が水道水の水源になっているそうです。
てっきり揖保川からとっているものと思っていました。でもよく考えたら遠すぎるし。
水源地は地下水だそうですが、川の水位が下がると水源の水位も下がるそうです。
ということは、川が乾けば水道水も出なくなるのだそうです。
ですので、池の水を切らすことなく川に水を流し続けることは、地域にとってもとても大切なこと。
農業の面からしか考えてなかったのですが、地域の生活に直結しているんだなと実感しました。
そんな大事な池の管理にたずさわれるのはありがたいことだと思います。
それから、今は水源地のフィルターの性能が良くなったから問題ないけど、昔は田植えシーズンは水道水も泥水色だったそう。
今の常識ではちょっと考えられない話ですが、それだけ実際に水道水が田んぼとつながっているということ。
そう思えば、田んぼに農薬を使ったり肥料を入れすぎたりすることは、かなりダイレクトに自分たちに返ってきてるんだと思います。
これは地元の人達も知らないんじゃないかな。もっとみんなに知ってほしい話です。
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