9月26日の朝日新聞 be on Saturdayのフロントランナーに
信州ファーム荻原農場長、雑誌「Agrizm」編集長の
荻原昌真さんが載ってた。
「一般のメディアには取材者が伝えたいことが反映され
私たちの伝えたいこととズレがある」と自前の「メディア」で
ある必要性を挙げておられる。
これは重要。
以前某田舎暮らしテレビ番組の撮影風景を見る機会が
あったが、都会の人が見たい田舎、
田舎に住む人の暮らしを完全にプロデューサーのシナリオ通りに
やらされててかなり違うと思った。そんなんじゃない!と。
ほんの数日の滞在で田舎暮らしがわかるほど単純じゃない。
いいところしか撮ってないし、すごく違和感があったのを覚えている。
自分の言葉で伝えること。それが一番伝えたいことが伝わる方法なんだよね。
で、前述の記事の中で荻原さんは
「『農業は楽しい』なんて軽く言うつもりはありません。
状況が厳しいからこそ、一生懸命もがいている農業青年はカッコいいのです。」
と話しておられる。そこで私はふと考えることになった。
私がこのブログを書き続けているのは検索できる作業記録としての意味も
若干あるものの、できればこのブログを読んだ人が
農業っておもしろそう、楽しそうと思い
俺、農業してみようかな~なんてそんな人が増えたらいいな
なんていう淡い期待も持っている。
でも実際私は楽しいよ~♪ってことばかり書いてるのでは?と気になったのだ。
今年で11年目になるけれどこれまでほんまにいろいろあった。
膝から崩れ落ちてしばらく立ちあがれないくらいショッキングな事も
涙を流しながら作業したことも、怒鳴られて謝ったことも
なんでやねんと行き場のない怒りを感じたことも。
そんな農業の負の部分を私は書いてないのではないかと。。。
それはやっぱり(こんなこと書いてしまったら、読んでる人は
農業って辛いって思うよな。しんどいことばっかり書いたら
農業したい人おらへんようになるんちゃうかな。)なんていう
深読みから意図して削除してしまっていたのではないかと。。。
私の性格からして、ドーンと落ち込むことがあったとしても
わりと立ち直り早いというか、明日へむかって歩き出せる、
どっちかというと(いや、絶対そうという声も聞こえなくもないが)
楽天的だから、なんというかブログ自体が軽いもので
ウキウキワクワクが多い。難しいことも書けないし、
勉強不足なところもあるし、文系だから数値あるデータを出したり
どうこう分析したりとかそういうのも苦手だ。
でも、自分の言葉で
私が思う、感じる、農業ってこうだよということはこれからも
伝えることが出来るし、それは続けられる限り続けていきたい。
ただこれからは、荻原さんの言うように
「楽しいだけが農業じゃない」ということも交えてブログで
文章を紡ぎ出せたらなんて思う。
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