おっす、おらハリマモチ!
今日もいい餅できてるぞ!
前回の続き、田植えからだったな。
これが田植え機だ。
なんだか農機の紹介みたいになってきたな。そんだけ今の稲作は機械が活躍してるってことよ。
苗箱の中のおいらは、苗代のベッドからべりっとはがされて、根っこを切られてここまで連れてこられて、今度はこの田植え機でもって、苗箱の穴からぽーんっと田んぼに放り出されるわけよ。
いつの世も独り立ちはつらいもんだな。
今まで隣にいた兄弟たちとも離ればなれよ。とはいえ、横を見たらちょっと離れたところに立ってるんだがな。
ま、ここからは一人で生きていく分けよ。
しかしこの「みのるポット式苗箱」で育ったおいらたちはすごいぞ。(最近、話の最初に「しかし」ってつけると、オヤジっぽいと言われるんだが。もう稲刈りも終わったから、おいらたちも大人を通り越してオヤジだ。仕方ねぇ。)
普通の苗箱は同じ入れ物の中でみーんな一緒に育つわけだ。
そうすっと、お互いの根っこが絡み合ってマットみたいになる。そいつを田植えの時には引きちぎりながら植えるもんだから、根っこがいたみやすい。田植えした後も、新しい根っこを生やすところからスタートだもんだから、きちんと根付くまで1週間近くかかるそうだぞ。
その点、おいらたちの「みのるポット式」は、たーっくさん穴が開いていて、一人一人別々の穴で育つわけだ。そうすっと、太くてしっかりした苗に育つし、根っこは地面から剥がすときに下の方が切られるだけで、そんなにダメージはねぇから、田んぼに引越してからも、すぐに住み着いちゃうわけよ。この苗箱で育った苗なら、田植えして3日後ぐらいに合鴨の雛が泳ぎ回っても、苗はびくともしねぇぞ。
早く合鴨を放せるから、その分草も生えにくいし、ここが運命の分かれ道ってことよ。
これを読んでるあんたも、これから有機稲作をやろうとしてるんなら、悪いことは言わねぇ、みのるポット式にしときな!あの合鴨農法の元祖、古野さんもそう言ってるよ。
ただ、苗を買うつもりなら要注意だ。農協なんかの苗を売っている業者は、普通はポットの苗は作ってねぇからな。ポット式の田植え機使ってる農家なんて、ほんの数パーセントだろうから、商売にならんのだろ。
みのるポット式でやるんだったら、苗作りも自分でしっかりやる覚悟が必要だぞ!
ま、そのくらいの気持ちがねぇと有機稲作はやっていけねぇけどな。
え、園長一家が苗を購入してるのを見たことがあるって?
おっと、大きな声で言うんじゃねぇよ・・・
あんた、ギョーカイの人間だな?
そうだ、実はポット苗を売っている業者もいるんだ。大きな声じゃ言えねぇがな。
「石井農機」っていうここいらじゃちょっと有名な農機具屋だ。
ほら、姫路バイパスの姫路南ランプの南側に看板があるだろう?
ここはな、みのるポット式田植え機なんかを扱っていて、そういうお客向けに苗も売ってるんだ。
売り先がきっちりしていて商売が見込めるからな。
この園長もな、実は苗作りを何度か失敗していてな、時々お世話になってるらしいぜ。
ま、そういう保険も現実には必要かもしれねぇな。でもそれが気の緩みを生んででやいねぇかい?
おっと、また話がそれちまった。
田んぼに引っ越してきたら、合鴨農法と違って田んぼにネットを張ったり、テグスを張ったりする必要はねぇから、農家にとっちゃ楽なもんだな。この点は園長、あんたの読みどおりだよ。目の付け所がシャープでしょ。
でもな園長、あんたはあめぇよ。あめーんだよ。いっつもそうだ。大事なところでポカするんだよ。
田んぼの水面下で草の芽はしっかり生えてきてるぜ!
おっと、また長くなって来たから続きは次回な!
この話、終わるのかって?
そうだな、もち米が売れちまったらおいらもいないだろうから、そこまでだな。
そうそう、ちょうど今、年越し用のお餅の予約を受付中らしいぞ。
今日も早速数件ご予約いただいたそうだから、おいらたちがあんたの腹の中に入るのも近いカモな!
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