農園日記

ハリマモチ物語-3

オッス、おらハリマモチ!
はりま出身なのに、どこ弁しゃべってんのかわかんねぇハリマモチだ。
あの天才軍師、官兵衛だってはりま出身だけど、九州行って播州弁しゃべってたかどうか、わかんねぇぞ。
おいらも官兵衛も今や全国区だから何弁でもええんだ。

おっと、今回は田植え後の話だったな。
田植えが終わってほっとしてると、田んぼの土の中では草たちの芽がにょきにょきしてるんよ。

というわけで、園長一家も対策に動き出したらしいぞ。
合鴨田んぼの作業が一段落したのか、チラッとおいらの田んぼを見にきたと思ったら、あわてた様子で引き返しよった。
何か女装道具を取りに行ったんやろ。合鴨にばかりかまけておるからじゃ。

「上農は草を見ずして草をとり、中農は草を見て草をとり、下農は草を見て草をとらず」
と言ってな、スーパー百姓になると草が生えてくる前に対策をとっているもんだ。
草を見て慌て出してるようじゃ、まだまだやな。

お、やってきたようじゃ。

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これはけずっ太郎。
本来は畑の草取り道具なんだが、田んぼの芽を出したばかりの草にも使えるぞ。
1条ずつしか作業できんのが玉にキズやな。

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罰ゲーム?
いや、これも立派な除草道具。竹ぼうき除草機だ。
竹ぼうきを分解して板に細い竹の枝が下向きにたくさん打ち付けてある。
これで田面をひっかいて、発芽したばかりの雑草を浮かせるのだ。
竹ぼうきは軽いから、結構楽に作業できるぞ。足は疲れるらしいがな。
一度に複数条を作業できるのもメリットだ。
稲は抜けんの?ってか?それは大丈夫。
前回話したように、おいらたちはポット苗そだちやから、しっかり根付いておる。
竹ぼうきで引っかかれたくらいでは抜けたりせんよ。
元々はチェーン除草機という道具が考案されてな、それを参考にしてこの除草機もできたそうや。
農家ちゅうんはアイデアマンやなぁ。

そういえば、数年前、有機農法をやっている農家に補助金がおりるとかでな、役人が見にきたことがあった。
普通は大きな乗用除草機とかを想定しているようでな、この竹ぼうき除草機を見て苦笑いしとったわ。
ばかもん!これこそが燃料も使わない、農家が手作りできる、持続可能な方法や!

そうそう、来年からは家族経営の農家には有機農法の補助金がおりなくなるらしくてな、まったくけしからん!
この話は長くなるからまた今度な。もち米の在庫がある限り、話す機会もあるやろ。

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あれ、草刈り機?
そう、普通は空き地や畔なんかで使う草刈り機や。
これの先端に「アイガモン」ちゅう道具をつけて、田んぼの除草に使っとるわけや。
合鴨農法はこの田んぼではやらん言うてたのに、やっぱり離れられんのかのう・・・。
まぁ、これのええところは、押すだけでええから、スイスイ進めることかのう。
それに、そこそこ大きくなった草も木っ端微塵!エンジンの力を使うから当然やけどな。
欠点はやはり、1条ずつしかできへんことやな。
1反の田んぼするのに、3時間ぐらいかかって、振動で手がブルブルらしいぞ。連続作業は禁物やな。
それでも手取りするよりは楽らしいが。

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で、最後は結局これが最強。テデトール。
草がそこそこ大きくなったらアイガモンでも無理や。
株間も機械では届かんしな。
普段は園長夫婦でコツコツ作業しとったようやけど、たまーにこうして大勢で手伝ってもらえると助かるの。
ありがたいこっちゃ。

こうして草をとってもらって、おいらたちもすくすく育てるわけや。

あれ、ここまで読んできておかしいと思わん?
レンゲ除草はどうなった?

そう、実はレンゲ除草は失敗したらしいぞ・・・。

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モアっちゅう機械でレンゲを粉砕しとるとこや。
こんなことせんと、そのままトラクターですきこみゃ良かったのに、粉砕してカラカラに乾いてからすきこむから、田んぼの中であまり腐らなかったようや。
確かにレンゲを粉砕したくなる気持ちも分かる。モアをかけるのは気持ちがええもんな・・・。
いや、そうじゃなくて、レンゲは肥料高価も高いんや。そやから、青いまま大量にすきこむと、肥料が効きすぎる恐れがある。
効きすぎると稲の茎がやわっこくなるから、秋に穂が実ってくると重さに耐えられず、倒伏することがあるんや。
そうなると台無しや。倒れた穂が水を吸って品質が下がるし、石が混じることもあるしな。
ちゅうわけで、用心して事前に粉砕してしもたらしい。

うーん、しかし、確かに穂もよく実っていたから、粉砕しなかったら倒れていたかもしれんな。
この辺は結果論でしか言えんのが辛いとこや。
農家もお天道様が相手では無力。天候次第で結果なんか変わるからな。

今年みたいな日照不足で、お米が実っただけでもありがたいことや。