合鴨農法(合鴨水稲同時作)とは
合鴨水稲同時作とは、田んぼで稲と合鴨を一緒に育てる農法です。
田んぼで合鴨を放していると言うと、よく「合鴨除草法」が連想されがちですが、合鴨水稲同時作では合鴨を単なる除草のためではなく、虫を食べ、養分を供給し、稲に刺激を与え、常に田の水を濁らせ養分を有効化するという、合鴨と稲が共生する農法です。
この農法では草や虫は「雑草、害虫」ではなく、合鴨のエサになり、稲の養分になるという貴重な資源に変わります。田んぼには無駄な物は一切無く、合鴨を頂点とした食物連鎖が生まれます。
従来の農家の方々は、無農薬というと夏の暑い日に田んぼに入って草取りをする過酷な労働をされてきました。しかし合鴨水稲同時作では全くと言って良いぐらい草取りは不要です。
合鴨が田んぼから逃げないように、またキツネやイタチなどの外敵に合鴨が襲われないようにネットを張り、空からの外敵(トビ、カラスなど)から合鴨を守るため防鳥糸を張っています。こうした手間が合鴨水稲同時作が拡がらないデメリットではありますが、美味しいお米と合鴨肉が生産できる、稲作と畜産の融合の妙味と道行く人を笑顔に和ませる田んぼが癒しの場になる魅力が他にはない農法なのでこれからもできるだけ続けていきたいと思っています。