お米の消費量が下がってきている。
とうとうパンに抜かれてしまったそうな。
まぁ米農家としてというより、日本人として、何となく寂しい思いもする。
我が民族のDNAが廃れてしまった!という感じだ。
でも、個人的にはパンは好きだし、ご飯も好きだ。
人々の食べるものは、時代とともに変わっていくと思うので、変化するのも当然かもしれない。
米が年貢にとられて、なかなか普段食べることが出来ない時代には、それはもう、銀シャリという言葉ができるくらい、まぶしいものだったに違いない。
だから農地解放でみんな自分の田んぼを持つことが出来て、お米がたらふく食べられるようになったことは、とんでも無い変化だったんだろう。
そこからまた時代が変わって、戦後の給食などでパンが馴染みの食べ物になってきた。
これもまた今となっては仕方のないこと。
もっとお米を食べよう!と言っても、実はパンも好きだし、という人も多いだろう。
だから、米の消費がパンに抜かれた!という話は、
米 vs 麦 ではなくて、
国産 vs 海外産 だと考えた方がいい。
パンも好きだから食べたらいい。でも小麦は国産を使おうと言いたい。
国産小麦は美味しい。
小麦は米と交互に作られることが多いので、小麦だけを連作した場合と比べて障害が出にくいというメリットもある。
ただ、小麦粉の価格についてはどうなるか注意が必要。
政府は海外から小麦を輸入して、民間へ高く売っている。
その利益を国内の小麦生産者への補助金に当てている。
ところがみんなが国産小麦粉のパンを食べるようになると、海外産小麦粉が売れなくなるので、補助金の財源がなくなる。
そうなると農家は補助金がもらえなくなるので、小麦の値上がりにつながるかもしれない。
今でも国産小麦粉は海外産に比べると少し高い。
これがさらに上がるかもしれない。
でも、それでも日本の農地を守っていくためには、パンを食べるなら国産小麦粉を使うという風潮になって欲しいと思う。
なんで国産にこだわるのか、っていうのは、食べ物ならそれが体にいいと思うから。
うーん、でももしかして、パンがご飯よりかなり割高になったら、またご飯が主流になるかもね。
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